皆さんこんにちは整備士ライダーのヨシキです。“バイクの腕を磨きたいならフロントブレーキを上手くつかえ”ベテランライダーやサーキットを走るライダーの間ではよく言われるセリフです。
とはいえ、一般道を走っていてあまりフロントブレーキの使い方を意識することはないでしょうし、教習所では4本指でのブレーキ操作が基本です。
もちろん、安全性を考慮すると4本指のブレーキが最適なのですが、林道や悪路などで、細かなブレーキ操作操作をするためには1本指や2本指での操作の方が都合がいい場面もあります。
上手くフロントブレーキがコントロールできれば雨の日や、砂が浮いているような路面でも安心して減速・コーナーリング姿勢に入れます。今回はブレーキ操作のポイント、指の使い方をご紹介していきます。
フロントブレーキの指の掛け方に正解はない
フロントブレーキのタッチやコントロールはレバーに掛ける指の本数で変化します。細かなコントロールが要求されるため、1本指で操作する人や、中指で操作する人など、そのやり方はそれぞれ。
実際、細かいコントロールさえできれば4本指でも構いません。自分が最も操作をしやすい方法でブレーキレバーに指を掛けておきましょう。
握力に自信がない人やバイクに不慣れな方は4本掛けがベター
握力に自信がない方は4本掛けでブレーキ操作を覚えるのがおすすめです。無理に少ない指でブレーキ操作をすると、とっさのときにブレーキが間に合わなかったり、ブレーキに意識が行き過ぎて逆に不安定になったりもします。
少ない指の本数で操作をすることが正しいわけではありません。大切なのはブレーキコントロールがしやすい指の本数で操作をすることです。
指の掛け方を変えてみよう
“ブレーキテクニックを磨きたい”
“フロントブレーキによる加重移動をマスターしたい”
そんな高等テクニックを身に付けたい人は積極的にフロントブレーキを握る指を変えてみましょう。ブレーキの握り方を常に変化させることで状況に応じたブレーキテクニックが身につきます。
1本指、2本指掛けはコントロール重視
すべりやすい路面や斜面でのスピードコントロールは少ない指でのブレーキングがオススメ。フロントがロックするかしないかの微妙なタッチは細かい作業が得意な人差し指や中指の出番です。
また、少ない指でブレーキを握ることで、薬指と小指でハンドルをしっかりグリップできます。意図的にフロントに荷重を持っていきたいときや、車体を傾けながらのブレーキングは1本掛け、もしくは2本掛けを試してみましょう。
3本指掛けはコントロール重視かつ握力のサポート
1本や2本指では上手くブレーキが握れないという方は3本指を掛けるブレーキ操作がおすすめです。3本の指でブレーキを握ると程よく握力が入り、握り加減も調整しやすいので不測の事態にも素早く対応できます。
ハンドルを握る力が弱くなる分、ニーグリップ主体の乗り方が必要になりますが、上半身がリラックスするのでコントロール性がとても良くなります。
4本指はコントロールミスを防ぐために有効
少ない指でブレーキを握るのが不安という方はいっそのこと4本指でブレーキを握るのも有効です。意識さえしておけば4本指でブレーキ操作をしても繊細なタッチは再現できます。特に強い制動力を必要とする場面での4本指は効果的です。
但し、ブレーキング中はほとんどハンドルを握る力が入らないので、荒れ地やスリッピーな路面ではコントロール性に不安を覚えるかもしれません。
【シチュエーション別】指の掛け方の紹介
ブレーキに指をかける本数に決まりはない、とは言いましたが、握る指の本数ごとに効果的なシチュエーションは存在します。特定のコンディションでフロントブレーキが上手く使えないという方は思い切って握り方を変更してみましょう。
すべりやすい路面や林道はコントロール重視の1本(2本掛け)
すべりやすい路面や林道は常にフロントに荷重を残しておけるよう、常に1本、または2本指を掛けておくのがおすすめです。
4本指で力強くブレーキを掛けてしまうとフロントが滑って転倒の原因になってしまいます。フロントタイヤのグリップを探りながら“ジワッ”とブレーキを掛けられるようにやさしく握れるポジションが大切です。
手が小さい人のコントロール重視の乗り方は3本掛け
手が小さく、少ない指の本数では上手くブレーキが掛けられない。そんな方は3本指でもOKです。実は人間が何かを握るとき、一番力が入るのは小指といわれています。
3本指のブレーキでは小指はハンドルを握っているので、バランスがしっかりとれますし、ブレーキタッチのコントロールも申し分ありません。
一番バランスのいいブレーキポジションといえるでしょう。
アスファルトやツーリングは4本掛けでOK
アスファルトやツーリングなど、見通しが良く、平らな道路では4本掛けが一番です。普段はしっかりハンドルを握り、止まるときは4本指でしっかりブレーキを握る。といった運転の基本を心がけましょう。
下手に少ない指でブレーキを握ると制動力が足りず、かえって止まりにくいということにも繋がりますので、一般道は無理に少ない指でブレーキを握る必要なありません。
ブレーキのかけ方は慣れている方法が一番
フロントブレーキの操作は繊細で奥の深い作業です。姿勢制御のきっかけや、短距離での静止はどれもフロントブレーキが上手く使えなければできません。
まずはしっかりいつもの乗り方で、フロントロックさせずにしっかりブレーキを掛けられるようになりましょう。ブレーキの指の本数を変えてみるのはそれからです。慣れている操作で安定してブレーキが掛けられるようになってから、様々なブレーキの操作の方法に挑戦してみて下さいね。
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投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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