バイクに転倒はつきもの。しかし、なるべくコケずに走りたいですよね。
転倒には大きく2つのパターンがあります。
①不注意や準備不足による転倒
②運転ミスによる転倒
私(TOMO)も当然コケた経験があります。
コケる原因や対策を知っていれば、転倒を未然に防ぐことは可能です。
今回はバイク歴40年のTOMO自身がコケた経験やバイク仲間の転倒経験を語ります。
読者の皆様が私や仲間と同じようなコケ方をしないよう、恥ずかしい失敗談をたくさん出しますので最後までぜひお読みくださいね。
不注意や準備不足による転倒
多くの転倒や立ちゴケは、ちょっとした不注意や準備不足で起こります。
十分確認・注意して準備することで転倒や立ちゴケを防ぐことができます。
ハンドル・ロックしたまま走り出して転倒
10年以上前、愛機 Kawasaki 250TR のハンドル・ロックを解除しないまま走り出して転倒。
【原因と対策】
走りだす前に必ずハンドルを左右に動かしてロック解除を確認するのは基本中の基本!
ベテランなのに、こんなコケ方…恥ずかしい。
発進時、急なアクセル全開でウイリー…転倒
19歳の頃…当時の愛車 HONDAスーパータクト(2スト50cc)発進時、いきなりアクセル全開にしたら まさかのウイリー。着地と同時にバランスを崩して転倒。
【原因と対策】
急にアクセル全開してはダメ。「急」のつく運転をしてはいけません。
タンデム(二人乗り)停車休憩時、運転者が後ろの人より先に降りたらバランス崩れて後ろの人ごとバイクが倒れた
20歳の頃…彼女(現在カミさん)とタンデムツーリングしたときの失敗談。
休憩時にスタンドを出して運転者の私が先に降りたら…バランスが崩れてリアシートの彼女ごとバイクが横倒し。
【原因と対策】
タンデムの場合…運転者が先に降りると、リアシートの人はバランスを崩してバイクと一緒にコケることがあります。
リアシートの人を必ず先に降ろしてあげましょう。
ちなみに…あれから40年経った今でも「あの時はアタシよりコケたバイクの傷を心配してた!」ってカミさんに言われ続けてます。
路面凍結で転倒…冬の山道は怖い!
GPz900R Ninja に乗っていた頃「初日の出 阿蘇ツーリング」にソロで出発したら…
標高の高い阿蘇の山道は途中から路面凍結…そして転倒。
【原因と対策】
真冬に路面凍結しそうな山道を走るのはやめましょう。
冬に走るときは、出発前に現地の気温・天候・道路状況・規制情報など下調べがマストです。
今にして思えば…初日の出を拝む場所を凍結しやすい阿蘇にした私がアホでした。凍結しない場所を選ぶべき。
ちなみにその日は…転倒でGPz900Rのカウルとウィンカーを破損したため、初日の出を拝まずに帰宅。
年明け早々から修理で金が飛び、トホホな正月でした。
スリップサインが出ていたタイヤで転倒
40年ほど前、バイク仲間の失敗談。
フロントタイヤのスリップサインが出ていたのに、ジムカーナの練習を強行。
そしてフルブレーキング中、限界を超えたフロントタイヤはグリップを失いスリップダウン…転倒。
【原因と対策】
スリップサインが出ているタイヤはグリップ性能が落ちています。
走行前にタイヤの溝を必ず確認し、スリップサインが出ていたら速やかにタイヤを交換しましょう!
スタンドを出さずにキックスターターをキックしたらバランス崩して立ちゴケ
二十歳の頃…先輩のYAMAHA RZV500R(2スト500cc) を借りて乗る際、エンジンをかけようとオーナーである先輩のマネをしてスタンドを出さずにキックしたらバランス崩して立ちゴケ。
【原因と対策】
キックスターターに不慣れの場合は、スタンドを出して落ち着いてキックしましょう。
スタンドを出していれば立ちゴケしません。
ちなみに…オーナーである先輩でさえ倒したことのない大切なRZV。先輩の大切なバイクを私が倒したにも関わらず、先輩は優しく笑って許してくれました。
今 思い出しても、顔から火が出るほど恥ずかしくて申し訳ないです。
運転ミスによる転倒
運転中は油断して判断を誤ると転倒します。
特にカーブ(コーナリング)。
コーナーリングは油断すると初心者ばかりでなくベテランもコケます。
狭路Uターンでバランス崩して転倒
私(TOMO)が最初の愛機 YAMAHA XJ400D を買ったばかりの頃…
中央線のない住宅街の細い道(狭路)でUターン中にバランスを崩して転倒。
【原因と対策】
狭い道でのUターン、特に右回りUターンは難しいです。
そして大型バイクの場合はバランスを崩して傾き始めたバイクを立て直すのは難しく、足を出してもその重さを支えきれずにコケてしまいます。
難しいと思ったら恥ずかしくても無理をせず、足を出してゆっくりUターンするのがベターです。
普段の右左折においても半クラッチとアクセルワークでバランス感覚を磨いたり、広い場所で8の字を練習しましょう。
ヘアピンカーブで後続バイクがパニックブレーキ、転倒
ソロツーリングで南阿蘇のワインディングを走っていたら…ヘアピンカーブで真後ろについたバイク(全く知らない人)がタイヤの鳴く音と共に突然フロントからスリップダウン、転倒(愛機のバックミラーで その瞬間を目撃しました)。
【原因と対策】
初心者らしきそのライダーはコーナーリング中に何らかの理由でパニックブレーキをかけてしまい、フロントタイヤがスリップダウンして転倒したと思われます。
コーナーに入る前に曲がることのできるスピードまで減速するのが肝心。
特に初心者のうちは減速し過ぎるくらいで ちょうど良いのです。
番外編:編集部ライダー達の失敗談
モトコネクト編集部のライダー達もコケた経験が豊富です。
ここでは、編集部のベテランライダー達から寄せられた転倒経験を紹介します。
読者の皆様はくれぐれも同じ失敗をしないように…
目線がアウト側に釘付け、パニック、そして握りゴケ
コーナーが連続する峠道で目線を先に送ることができず、アウト側に目が釘付けになってパニック!
そしてパニックブレーキで握りゴケ(注1)。
【原因と対策】
目線を先に送ることのできるスピードまで減速して走らないと、目線を先に送れずパニックになります。
バイクは目線が向いた方向に行く乗り物です。
「目線を送れない」と感じたら無理をせず、目線を送ることのできるスピードまで減速して安全にコーナーを走りましょう。
(注1)握りゴケとは…パニックになって必要以上にブレーキを強く握り、タイヤをロックさせてコケることです。
ディスク・ロックを外し忘れて転倒
盗難防止のためのディスク・ロック。外し忘れて走り出すと、フロントタイヤが動かずロックしてコケてしまいます。
【対策】
走り出す前にはディスク・ロックが外されているか、目視確認しましょう。
先に紹介したハンドル・ロックも同じです。確認が何より重要!
サイドスタンドをしまい忘れて転倒
今時のバイクにはサイドスタンドしまい忘れ防止の安全装置がついてます。しかし昔のバイクには安全装置が無く、サイドスタンドを出したままでも走行できてしまうモデルがあります。
サイドスタンド出しっぱなし走行は超危険! サイドスタンドが地面に接触し、転倒します。
【原因と対策】
慣れてくると足でサイドスタンドをしまい、感覚だけで足元を見なくなりがち。
旧車などサイドスタンド安全装置がないバイクは、サイドスタンド収納を目視確認して発進しましょう。
何事も「直接目視」に勝る確認方法はありません。
水たまりや濡れ落ち葉で足が滑って立ちゴケ
停車してサイドスタンドを出そうとしたそのとき…そこに水たまりや濡れ落ち葉があると、バイクを支えるために出した足が滑って立ちゴケすることがあります。ジャリも危険です。
【対策】
停車直前、停まる場所の地面の状況を良く確認しましょう。
水たまり・濡れ落ち葉・ジャリなど滑りそうな場所を避けてください。
靴ヒモやパンツのスソがステップなど車体の一部に引っ掛かって足を出せず、転倒
靴ヒモやパンツのスソってステップ(特にバンクセンサー)に引っ掛りやすいのです。
足を出そうとしたのにヒモやスソが引っ掛かって足を出せないと…「あーれ〜」という感じのスローモーションでコケてしまいます。
【対策】
バイクに乗るときは、ヒモなど引っ掛かる要素が無い衣服(バイク専用のシューズやブーツ・パンツ・ウェア)を着用するのがベターです。
まとめ:しっかりきちんと準備して、落ち着いて余裕のある運転で転倒を防ごう!
準備不足と確認不足、余裕のない運転は転倒につながります。
逆に言えば、しっかり確認・準備して余裕のある運転を心がければ転倒のリスクを下げることができるのです。
普段から確認と準備、余裕のある運転を心がけて転倒を防ぎましょう。
この記事が転倒防止の お役に立てば幸いです。
繰り返しますが、私や仲間と同じ失敗をしないでくださいね。
それでは、また。
投稿者プロフィール
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熊本県在住。生まれも育ちも熊本。
阿蘇をこよなく愛する生粋の熊本人。
昭和の時代に限定解除し、原付/中型/大型の所有歴あり。
現在の愛機はKawasaki 250TR。
愛機250TRで一日500km(下道)を走破することもある、元気おやじライダー。
「安全第一、無事帰る」をモットーに、今も安全運転を模索しながら走り続けている。
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