実はバイクの免許を取るきっかけになったのはホンダのVFR1200F DCT。AT免許で乗れると思ったら当時の免許制度ではMT免許が必要でした。
もともとバイクに興味がなかった人は、最初にバイクの免許を取得するときに「オートマ(AT)」と「マニュアル(MT)」のどちらを選ぶべきか迷った経験はありませんか?
オートマはシフト操作が不要で、初心者や体力に自信のない方にとって扱いやすいのが最大の特徴です。一方で、マニュアルは自分でギアを操作する楽しさがあり、バイクを「操る」感覚を味わうことができます。
オートマとマニュアル、それぞれに独自の魅力と利点があり、どちらを選ぶべきかは用途や好みによって異なります。この違いを正しく理解することで、自分に最適なバイクを見つけられるはずです。
オートマの特徴とメリットデメリット
オートマと言えばビッグスクーターを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、最近ではAT限定免許で運転できるバイクも増えています。
二輪にAT限定が設けられたのは2005年のこと。大型バイクのAT限定は650ccまでという謎の制限も設けられていました。
2019年に排気量上限が撤廃され、現在はホンダのゴールドウィングなどのDCT搭載車に、マニュアル免許を持っていなくても乗ることが可能です。
オートマ(AT)バイクはシフト操作が不要で、運転に集中できるため、リターンライダーや初心者ライダーに特におすすめ。
ギアチェンジが自動で行われるため、運転中にシフトレバーを操作する必要がありません。、走行中に手元や足元を気にすることなく、道路状況や周囲の車両に注意を向けることができます。
特に市街地での運転や長時間のツーリングでは、疲労が少なく快適に運転することが可能です。
ATバイクのメリット・デメリット
【メリット】
- 簡単な操作で安心して運転に集中できる
- 操作が簡単で疲労が軽減される
- 低速走行時でもエンストしない
【デメリット】
- 意図とは異なる変速が起こる場合がある
- MTバイクに比べて若干のパワーロスがある
- 操る楽しさが減少する
- 車種の選択肢が少ない
- 車両の価格が高い
マニュアルの特徴とメリットデメリット
マニュアルバイクは操作の楽しさや細かな制御が魅力ですが、操作の複雑さや習得に時間がかかるという点がデメリットとなります。ライダーの好みや用途に応じて選択することが重要です。
マニュアルバイクでは、ライダーが直接クラッチを操作し、ギアを変更する必要があります。この操作でライダーは『自分がバイクを操っている』という楽しさを感じることが可能。
特に曲がりくねった山道やオフロードなど、技術的な運転を楽しむ環境では、マニュアルバイクのこの特性が大きな魅力となります。
シフトアップによる加速や、シフトダウンによるエンジンブレーキの利用が、マニュアルバイクならではの楽しみです。バイクの挙動を細かく調整でき、より一体感を感じることができます。
MTバイクのメリット・デメリット
【メリット】
- クラッチやギアの操作によって『操る楽しみ』が得られやすい
- ライダーの意図通りに変速やエンジン制御ができる
- MTバイクの方が車種の選択肢が多い
【デメリット】
- 初心者にとっては操作が複雑で、慣れるまでに時間がかかる
- クラッチ操作やギアチェンジで疲労が蓄積しやすい
- クラッチ操作を誤るとエンストする可能性がある
AT限定で運転できるオートバイ(125cc超)【10選】
AT限定免許で乗れる125cc超のオートバイは、スクータータイプ以外にも多様な選択肢があります。今回はスクーターを除いたオートバイ型のATバイクを10車種厳選しました。
これらのオートバイは、AT限定免許を持つライダーだけでなく、MT免許を取得したばかりの初心者やリタイア後に戻ってきたリターンライダーにとって、非常に魅力的な選択肢です。
ただし、スクータータイプではないATバイクは、各メーカーの特別な技術が使われている特性上高額になってしまうので、大型バイクばかりになっています。
自分の用途に合ったモデルを選ぶことで、バイクライフがより豊かになるでしょう。
ホンダのATバイク
ホンダのATバイク
- ゴールドウィング ツアー(1833cc):3,465,000円〜
- CRF1100L DCT(1,082cc):1,749,000円〜
- レブル1100 DCT (1,082cc):1,248,500円〜
- レブル1100T DCT(1,082cc):1,424,500円〜
- NC750X DCT(745cc):990,000円〜
ホンダ ゴールドウィング ツアー
ホンダのゴールドウィング ツアーは、オーディオシステムや二輪車用エアバッグまで備えたプレミアムツアラーです。
後席のバックレストを兼ねたリアトランクの容量は61L、サイドケースの容量は左右合わせて60Lあります。DCTを備えたATモデルのみ販売中です。
メーカー希望小売価格:3,465,000円〜
ホンダ CRF1100L DCT
CRF1100Lには、通常のMTモデルとDCTモデルがラインナップされています。(専用外装と大型燃料タンクを装備したアドベンチャースポーツにもDCT仕様車あり)
「どこへでも行ける」を基本コンセプトとし、オフロードイメージに重点を置きながら、多機能性を高次元で両立させ、多様性の向上が図られています。
メーカー希望小売価格:1,749,000円〜
メーカー希望小売価格(アドベンチャースポーツDCT):2,057,000円〜
ホンダ レブル1100 DCT / レブル1100T DCT
レブル1100は、レブル3兄弟の長兄でCRF1100 L用がベースの水冷パラツインエンジンを搭載しています。2023年2月には長距離走行時の快適性と利便性を高めたレブル1100 Tも登場。
T仕様は大型フロントカウルと、左右合計35Lのハードサドルバッグを装備しています。
メーカー希望小売価格:1,248,500円〜
メーカー希望小売価格(T仕様):1,424,500円〜
ホンダ NC750X DCT
利便性と快適性で幅広いユーザーにおすすめできるのがこのNC750X。一般的に燃料タンクがある位置には容量23Lのトランクがあり、ヘルメットなどを収納できるのが特徴です。
DCTは減速時に自動的にブリッピングを行うことで回転数を調整し、シフトダウンに伴うショックを低減。変速操作から解放されることで、よりライディングそのものに集中できます。
ヤマハのATバイク
ヤマハのATバイク
- MT-09 Y-AMT(888cc):1,364,000円〜
ヤマハ MT-09 Y-AMT
ヤマハのMT-09 Y-AMTは、2024年9月30日に発売された新型車です。クラッチレバーとシフトペダルを備えず、代わりにシフトアップ&ダウン操作を手元のシーソー式シフトレバーに集約しています。
MTモードは指一本でシフト操作が可能。積極的なシフト操作でキビキビとしたライディングが可能です。また、ATモードではプロライダーのようなクイックでスムーズなシフトチェンジを愉しむことができます。
メーカー希望小売価格:1,364,000円〜
カワサキのATバイク
カワサキのATバイク
- Ninja7 Hybrid(451cc):1,848,000円〜
- Z7 Hybrid(451cc):1,848,000円〜
カワサキ Ninja7 Hybrid
カワサキ Ninja7 Hybridの発売日は、当初2024年6月15日の予定でしたが、諸事情により延期。現在発売日は未定です。
カワサキ独自のストロングハイブリッドパワーユニットを搭載しており、状況に応じて「SPORT-HYBRID」、「ECO-HYBRID」、「EV」の3つの走行モードを選択できます。
「ECO-HYBRID」モードでは250ccクラスに匹敵する低燃費を実現する一方、「SPORT-HYBRID」では「e-boost」の作動により1000ccクラスに匹敵する発進加速が可能です。
メーカー希望小売価格:1,848,000円〜
Z7 Hybrid
Z7 Hybridは、Ninja7 Hybridとともに世界初となるストロングハイブリッドバイクです。基本部分はNinja7 Hybridと共通。発売時期も同じく未定となっています。
低燃費を優先し、かつオートマチック走行が可能なECO-HYBRIDモードを主軸に、アイドリングストップや、車両停止時に自動的に1速を選択するALPFが、高い利便性を実現。
さらにウォークモードが、駐車場などでの取り回しを補助。ゼロエミッションを実現するEVモードでは、住宅街や駐車場などで静かな走行が可能です。
メーカー希望小売価格:1,848,000円〜
BMWのATバイク
BMWのATバイク
- R1300GS(1,300cc):3,362,000円〜
- R1300GS アドベンチャー(1,300cc):3,684,000円〜
BMW R1300GS
2024年モデルで10年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたBMWのR1300GSは、排気量を拡大してパワーアップしたうえで小型・軽量・スリム化を実現。さらにAT仕様のモデルも選べます。
1300ccの水平対向2気筒エンジンを搭載しており、最高出力は145PS/7,750rpm、最大トルクは149Nm/6,500rpmです。
最新の電子制御技術も導入されており、アクティブクルーズコントロール、前側衝突警告、レーンチェンジ警告、タイヤ空気圧モニタリングシステムなど、安全性を高める多くの機能が装備されています。
メーカー希望小売価格:3,362,000〜
BMW R1300GS アドベンチャー
BMWのR1300 GS アドベンチャーは、燃料満タン時の航続可能距離が600㎞を超える『ザ・アドベンチャー』といえる1台です。
1300ccの水平対向2気筒エンジンを搭載し、最高出力は145PS。30リットルの大型燃料タンクを装備しており、一度の給油で約612kmの航続が可能です。
走破性を向上させるために、フロントとリアのサスペンションストロークをそれぞれ210mmと220mmに延長。これにより、悪路での快適性とコントロール性が向上しています。
メーカー希望小売価格:3,684,000円〜
まとめ
オートマと言えばビッグスクーターを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、最近ではAT限定免許で運転できるバイクも増えています。(ただし、大型バイクばかり)
ATバイクはシフト操作が不要であり、初心者やリターンライダーには特に扱いやすくおすすめです。一方、MTバイクはクラッチやギアの操作を通じて、バイクを「操る」楽しみが得られることが魅力。
2019年に大型二輪AT限定の排気量上限が撤廃され、ホンダのゴールドウィングやBMWのR1300GSなど、高性能なATモデル選択できるようになりました。
バイクのATとMT、それぞれに独自の魅力がありますが、最終的にはライダー自身のライフスタイルや運転する楽しみ方に最も合ったタイプを選ぶことが重要です。
投稿者プロフィール
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バイクやキャンプなどのジャンルを専門にライターをしているえもと申します。
モトコネクト立ち上げからライターをさせていただき2022年12月に会社を退職。合同会社Cap.Nemoを設立しました!
バイクの楽しさや便利グッズなどをわかりやすくお伝えしていきます。
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