バイク雑誌や漫画もいいけど、バイクが登場する「本」はずっと心の中に残り続けるもの。私の周りにも「俺ってこう見えて読書家なんよ」と、ドヤ顔するライダーがちらほら…。
そこで今回は、自宅やキャンプツーリングのテントで落ち着いて読めるバイク関連の本を集めてみました。人気の小説から古い書籍までを一気にご紹介します。
読書好きバイカー必読!おすすめバイクの「本」8選
この記事では、読書好きバイカーを自称する私が厳選した「バイクが登場する本」を8冊紹介します。
同じ作家の作品もちらほらありますが、あくまで内容と人気度で厳選。気になる作品があったら、ぜひ手に取ってみてくださいね。
【1】千マイルブルース( 寿郎社)|山田 深夜
引用元:Amazon商品ページ
(引用)
「ドブ板」で出会ったブルースマンのために俺は旅に出た。北海道へ……。
バイクの小説といえばこの人!と名の挙がる山田深夜氏の人気作です。
旅がテーマの短編集で、バイカーなら一度は言うだろう独り言や人情あふれる出会いなど、まるで「バイク版寅さん」とでも言いましょうか…。
読んだ人は口々に言います。
「何だか、一人旅に出たくなった」
「旅で疲れ果てた夜のテントの中で読みたい一冊」の一言に尽きるんじゃないかと思います。
ロングツーリングのお供にすると、旅をより豊かなものにしてくれるでしょう。
【2】ロンツーは終わらない (双葉文庫) |山田深夜
引用元:Amazon商品ページ
続いて、山田 深夜氏の作品です。
(引用)頑なで喧嘩っ早い中年男の岩山は、何の因果かロングツーリング中の青森で東京を目指す若者・斗児を拾ってしまう。
親の敷いたレールに疑問を持ち、自分の見つけた道に踏み出そうとする斗児とともに東北から関東を縦断する岩山。
だが、なぜかその行く先々に追手が現れ、二人の東京行きを阻もうとする…。
各章ごとに楽曲(主に洋楽)のタイトルがつけられており、これが重要なキーワードになるという、何とも面白い仕掛けが!
バイクに乗ってなくても、男なら読んでおきたい1冊です。笑い、人情、親子のすれ違い、青春、旅…あらゆる要素がギュッとつまった1冊。
【3】風と旅とオートバイ(Kindle版)|斎藤 純
引用元:Amazon商品ページ
(引用)自由を求めて走るだけが旅じゃない、自分を求めて走る心の旅もあるのだ
「心の旅」をテーマにした短編12篇。ライトな文体ながら走行中の風景が描写的で、まるでバイクで走っているかのような感覚になれます。
バイクに乗っていると「さっきまで悩んでいたことが本当にくだらないことに思えてきた」…なんて経験が一度はあるはず。
バイクを降りた人も「無理のない範囲でリターンするのもありだな」と思えるかもしれません。
「自分って、なんでこんなにバイクが好きなんだろう?」
…その答えが、この一冊にあると言ってもいいでしょう。
【5】夏美のホタル (角川文庫)|森沢 明夫
引用元:Amazon商品ページ
(引用)写真家志望の大学生・慎吾。卒業制作間近、彼女と出かけた山里で、古びたよろず屋を見つける。そこでひっそりと暮らす母子に温かく迎え入れられ、夏休みの間、彼らと共に過ごすことに…。
有村架純さん主演で映画化もされた作品。
それにしても、すごい…主人公女子大生が、彼氏をCBX400Fに乗せてタンデムツーリング!夏の田舎の自然とおじいちゃん、ばあちゃんのぬくもりを感じながら、ゆるく優しく読める一冊です。
変わらないでいたいのに、否応なく流れる時間。自分だけが取り残されているかのような焦り、それでも葛藤を乗り越えて生きていかなくては…と、ほんの少し成長する自分。
「心の旅」がテーマなので、読了後は心のどこかに小さな発見があるかもしれません。最後は涙なしには読めないので、できれば一人の時に読むことがおすすめ
【6】Rider’s Story バイク小説短編集 (静岡学術出版教養新書)|武田 宗徳
引用元:Amazon商品ページ
(引用)「風を感じたいんだ」 中村の言葉に、俺は黙り込んだ。そして、何も言わず、コーヒーを飲んだ。 俺は待っているぞ。いつまでもバイクに乗り続けて、待っているから。
自身もカワサキ乗りである、著者の武田 宗徳氏の秀作。バイク乗りの…いや、バイクを降りた人の心に暖かな余韻を残す短編集です。
一つ一つの話が短く、いくつもの物語を見ることで、読了後はバイクから見える景色が少しだけ違う色に感じるかもしれません。
エンジン音や心地よい風の音が脳裏に浮かぶ本作は、ソロツーのお供やバイクのオフシーズンにおすすめです。
【7】暁のキックスタート Kindle版 (電子書籍)|斎藤 純
引用元:Amazon商品ページ
(引用)オートバイの孤独でワイルドなフィーリングに憑かれたぼくは、旅に出ることによって、自然の景観のありがたさを感じ、本当の自分の心のドアを開くことができる。
自分を旅するオートバイ乗りの物語。
物語とエッセイが散りばめられた短編集。スマホに入れておくといつでも読める電子書籍です。
バイクの旅はすなわち、自分探しの旅かも知れないと思わせてくれる一冊。バイクに乗っている人だからこそ分かる感覚が、爽やかな文体に散りばめられていて、臨場感が湧きます。
SRなどのキックスタート型のバイクに乗っている人におすすめ(立ちゴケの割に重症だろ…というツッコミを入れたくなるシーンもありますが)。
【8】ひとたびバイクに ツーリングを愛する者たちへ (双葉文庫)|山田 深夜
引用元:Amazon商品ページ
(引用)涙の再会、微笑ましいスレ違い、喜びの因縁……。
バイクとツーリングを通して描かれる人間模様、人(ひと)が旅(たび)する意味と人情の機微を掬い上げる珠玉の短編集。
バイクとツーリングを通して描かれる人間模様。
山田氏の作品はバイク小説ながらバイクそのものよりも、人の感情や風景の描写、義理人情にスポットを当てているのでバイク乗りじゃなくても読みやすいです。
時に「そう来るか…」とやられる予想外のオチもさることながら、最終話の「月光」ではなんとテントの視点から、持ち主の男の人生が語られるという斬新な切り口。
ぜひ「山田ワールド」に浸ってみてください。
まとめ
バイクは一人で乗っているのに、普段の生活では味わえない出会いや感動がある…そんなことを、これらの「本」が教えてくれると私は思います。
「ツーリング中はあまり人と関わらない」という人も、世界観が少し変わるかもしれません。私のような読書好きライダーでなくとも、本はあなたの身近にある小さな娯楽。
この記事をきっかけに、あなたの「バイク人生を変えた」と思える一冊に出会えますように…。
投稿者プロフィール
- 愛媛県今治市在住のママライダー。フリーランスのWEBライターです。主に文章を書き、趣味でイラストを描いてます。CB400SSに10年乗ったのち、2023年秋よりHONDAのグロムに乗り換え。田舎の下道や海沿いを、気の向くままにのんびり走るソロツーリングを好みます。地図と数字と冬が苦手。好きなのは旅、東京、コーヒー。初心者や女性ライダーさんに優しい記事をお届けできればと思います。
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