はい!元バイク屋のフォアグラさんです、こんにちは。
よく安いだけの商品を「コスパいいよね」なんていう人がいますけれども、それは違います。コストパフォーマンスというのは、決して安いだけではダメなのです。コスト(価格)の割にパフォーマンス(性能)が良い商品がコスパの良い商品であると言えるわけです。今まではコスパの良いバイク用品を一つ一つ紹介してきましたが、今回はコスパの良いバイク用品を作っているメーカーを紹介していきます。
タイヤでおすすめのメーカー
まず紹介するのは、バイクの数ある消耗品の中で最もお金がかかるものの一つ、タイヤです。
スクーターやオフロードであれば比較的安く済みますが、リッタースポーツバイクなどだったりすると、リアタイヤだけでも3万円・4万円が当たり前にかかりますよね。タイヤの価格を抑えたい、でも安心して履ける品質のものを選びたい、そういった方におすすめしたいメーカーが「iRC」です。
iRC
あまり聞いたことがないという方もいるかもしれませんが、このiRCは「井上ゴム工業株式会社」という名古屋にある日本の企業で、1926年に自転車用のタイヤを作るところから歴史が始まりました。
ブリヂストンやダンロップ、ミシュランよりもラインナップは少なく、銘柄の選択肢というのはあまりないのですが、価格はとてもお手頃です。
例えばCB400SUPER FOURの前後タイヤの場合を、ダンロップ製品と比較してみましょう。
IRCはそもそもこのクラスのラジアルタイヤは、RMC810という銘柄しかありません。メーカーはスポーツタイヤとツーリングタイヤの中間と言っていますが、どちらかというといわゆるツーリングラジアルと呼ばれるグレードのものでしょう。タイヤのパターンを見てもそんな印象ですね。
ダンロップであれば、同クラスはSPORTSMAX ROADSMART Ⅳだと考えられます。ではこの記事制作時のAmazon価格を比較してみましょう。
結果はご覧の通りIRCのタイヤは前後合わせても、ROADSMART Ⅳのリアタイヤ1本よりも安く入手することができるのです。
近年アジアメーカーの激安タイヤなども多く出ていますが、IRCはホンダなどの純正OEMタイヤとしても採用されていて、安心して使える品質であることはもうお分かりいただけますよね。
番外編:Metzeler(メッツラー)
これはレッドバロンユーザーに限った話ではありますが、実はレッドバロンではメッツラーのタイヤがすごく安い値段で売られていることがあります。自分も180サイズのツーリングラジアルを、1万5000円以下で購入したことが何度もあります。使用感としては特に可もなく不可もなくという感じではありますが、この価格の安さ、そして信頼できるブランドであることを考えると、かなりオススメです。
ちなみにメッツラーというメーカーは、歴史も長いドイツのバイク用タイヤ専門メーカーで、もちろん安心して使用できるメーカーです。
エンジンオイル・添加剤でおすすめのメーカー
TEITO
そしてもう一つの、頻度が高い消耗品といえばエンジンオイル。これは今までに何回か紹介しているですが、「帝都産業株式会社(TEITO)」の「PREMIUM M4S」です。
グループ3とはいえ化学合成油の表記がありながら、4リッターでAmazonや楽天だったら4000円少々です。そしてこれも日本の企業で、さらに製品も日本製です。
AZ
帝都産業以外にも、「株式会社エーゼット」というケミカル類のメーカーがあります。このエーゼットも大阪に本社を置く日本企業。エンジンオイルのみならず、添加剤や潤滑油など低価格のケミカル類を多く取り揃えています。
ヘルメットでおすすめメーカー
では次、バイクに乗る上で絶対に必要なもの、それはヘルメットをはじめとした装備。この装備についても、品質の割に低価格なメーカーというのがありますので、そちらを紹介していきます。
ASTONE
まずはヘルメットの「ASTONE(アストン)」です。これは最近自分も知ったばかりのメーカーなのですが、かなり衝撃的でした。
今までは他のメーカーからヘルメット製造の委託を受けることがメインの、いわゆるOEMメーカーでした。しかし現在は、自社で企画製造することで中間コストをバッサリカット、品質の割に価格の安いヘルメットを製造することに成功しました。例えばこのヘルメットはカーボン製でありながら、価格はなんと26,800円! 特殊塗装のイリジウムカラーは、今まで発売するたびに即完売で、いつも次回の生産待ち。こんな状況が続いています。
ちなみにカーボンではないABS樹脂のモデルもあるのですが、こちらはフランスデザインのグラフィックモデルで1万円程度、さらにシステムヘルメットでも1万円台前半という安さなのです。
WINS
日本企業だって頑張っています。例えば石川県金沢市に本社を置く「株式会社ウインズジャパン」。このWINSもカーボンヘルメットである「A-FORCE RS」という商品を持っています。自分も過去このA-FORCEを使用していた時期がありました。当時は3万円で購入できましたが、今はさすがに5万円近くになります。それでも十分低価格と言いますけどね。
このWINSは2009年の創業とはまだ歴史は浅いのですが、個人的にアライ・OGKに次ぐ日本を代表するヘルメットメーカーとして、どんどんシェアを伸ばしていくのではないかなと期待しています。
またヘルメット以外にも、ヘルメット用スピーカーの「サウンドテック」シリーズなども手掛けています。
KOMINE
最後に紹介するヘルメットメーカーは「株式会社コミネ」。高品質でありながら低価格なジャケットやグローブ、プロテクターを販売しているあのコミネです。実はヘルメットも作っているのをご存知でしたか?
過去にはSNELL規格を取得したヘルメットを作っていたくらい本格的だったのです。まあ今はどちらかというと低価格モデルで、SNELL規格を取得はしていませんけれども、実質1万円台から購入することができます。KOMINEという安心のブランドロゴの入ったヘルメットがこの価格ですから、売れないわけがありません。事実、今かなり売れているようです。
コミネはヘルメット以外にも、低価格でありながら安全性が高い装備をたくさん販売していて、自分もホントお世話になっています。
ライディングシューズでおすすめのメーカー
フォアグラさんが普段から割と軽視されているなと、もっと普及してほしいなと願っている装備がライディングシューズです。スニーカーや安全靴で代用してしまっている方も多く見ますけれども、やはりバイクの事故に特化したプロテクション性能や、快適性、操作性、そしてモデルによっては防水性も兼ね備えた、バイク専用設計のシューズがおすすめです。
ではなぜそれが普及しないのかと考えてみると、やっぱりデザインと価格ではないかなと思います。もう、いかにも「バイク用です!」といったいかついデザインのものが多く、自分は宿泊を伴うツーリングには、外歩き用に別にサンダルを持って行っていました。バイク用のジャケットを着ている時などはよいのですが、ジャケットをおいてちょっと飲みに出る時などにはダサすぎるのですよね。そこでおすすめしたいのが、この「SCOYCO(スコイコ)」というブランドのシューズです。
SCOYCO
このSCOYCOシューズはライディングシューズとしての機能を満たしつつも、見た目はおしゃれなスニーカー。そして価格も1万円台のものや、中には実売1万円を切るものもあります。
このSCOYCOも先ほどお伝えしたASTONEと同じようにOEM生産していて、デザイン、開発、そして製造を自社で一貫して行うことで、高品質と低価格を両立させているとの事でした。このSCOYCOもぜひ覚えておくといいですよ。これから来るブランドだと思います 。
バイク周辺機器でおすすめのメーカー
Kaedea
「Kaedear(カエディア)」はご存知の方多いかもしれません。
スマホホルダーのシェアが高い企業ですが、実は他にもバイクの周辺アイテムたくさん作っているメーカーです。それもかなりリーズナブルな価格設定で。
例えばこんな電動の空気入れ。USB充電だけではなく、作業グローブのまま操作ができるといった、使い勝手もすごく考えられているのです。
そしてジャンクションパワーリレー。このカエディアのものは配線の被覆を剥いて接続するだけです。電装品にはいろんな端子の形があって、加工が必要だったりと、初心者の方にとってはそこがハードル高かったりもしますが、これだったら迷う必要ありません。
他にも盗難防止のチェーンロックやグローブ、ハンドルブレース、グリップヒーター、USB電源、バイクカバーと、かなり幅広く取り揃えていて、いずれもかなりお手頃な価格設定になっているのです。
自分も最初はスマホホルダーしか知りませんでしたが、実はこんな気の利いた商品を低価格で揃えているので、ぜひ皆さんも覚えておいてください。
まとめ
今回はコスパの良いバイク用品メーカーを紹介してみましたがいかがでしたか?いずれも品質の割に低価格であって、かつ高額な商品以上に考えられた設計というものもありました。
今回紹介したメーカーは、いずれも今後シェアを伸ばしてくるメーカーだと思いますので、ぜひ覚えておいてください
今回の記事は下記の動画でも詳しく解説しているので、こちらもぜひご視聴ください。
では今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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