皆さんこんにちは整備士ライダーのヨシキです。今回は工具ネタは“100均工具はどこまで使えるの⁉”というテーマで進めていきます。
最近は100均でも工具が売られているのを見かけます。見た目は非常に使えそうですが、実際どこまで整備ができるのでしょうか。
テストマシンは私の愛車SUZUKI RMZ250。工具はダイソーの工具を使用していきます。
100均工具が気になっている方の参考になれば幸いです。それでは行ってみましょう!
コスパ重視の100均工具
工具と聞くと結構お高いイメージがあるのではないでしょうか。ホームセンターで売っている簡易的な工具セットでも数千円はしますし、有名メーカーのスパナなら1本1万円もする商品も珍しくありません。
もし100均の工具で日常メンテが大体できるのであればそんなコスパのいいことはないですよね?というわけでどんな工具かあるのかを調べにダイソーへ工具を探しに出かけてみました。
種類が豊富で使えそうな商品はたくさんあるけれど…
ダイソーの工具コーナーへ到着すると驚いたのはその種類の豊富さ!ドライバーはもちろんラジオペンチ、ニッパー、スパナ、ハンマーなど、簡易的な工具はほぼ網羅されています。
100円の商品から数百円の商品まで価格帯はさまざま。比較的大きな力が掛けられそうな工具は200円~販売しており、小さなポケット工具は100円で販売されていました。
今回試してみる掘り出し物工具
今回は厳選した面白そうな工具を2つ用意。スパナやドライバーはパッと見でも使えそうなのはすぐわかるので、一風変わった工具で試していくことにしましょう。
どんなサイズでもボルトナットが回せるソケット
1つ目はどんなサイズのボルト・ナットでも回せるソケット。ソケットの内部が6角形の柱で詰まっており、ソケットをボルトに押し付けるとこの柱がネジの頭のサイズに変形する仕組みらしいです。
舐めてしまったナットを回せるフリーサイズレンチ
2つ目は舐めてしまったナットも回せるフリーサイズレンチ。噛み合い部分が段階的に可変し、ボルトやナットの頭をロック。
どのようなサイズのボルトでも回せるそうです。
まずはなんでも回せるソケットでブレーキレバーを交換してみる
早速ですが、まずはなんでも回せるソケットでブレーキレバーを交換してみましょう。ボルトとナット1本で取り付けられるので難易度は低いはず。
ソケットがちょっと大きいけれども何とか使えそう
レバーのボルトスペースに対してソケットがやや大きめ。とりあえず、噛み込ませることができたのでラチェットハンドルで回してみます。
ちょっとトルクを掛けてみる
ちょっとトルクを掛けるとなんだか舐めてしまいそうな嫌な感触があります。上手くソケットの中心でボルトを回すことができればいいのですが、少し中心からオフセットしてしまうとトルクが掛かりません。
インパクトで回してみる
インパクトのトルクを掛けるとほぼ間違いなく壊れます。あくまでハンドツールとして使うのが無難でしょう。
なめたナットも回せるフリーサイズレンチを試してみる
続いてはコチラ。フリーサイズレンチの性能を試してみましょう。バイクには手ごろなボルトナットが無かったので、こちらは単体でテストします。
軽く舐めてしまったナットで挑戦
まずは軽く舐めてしまったナットでチャレンジ。残念ながらきっちり締まっているボルトは回すことは出来ませんでした。軽く締まっているボルトくらいなら外せるかもしれませんね。
舐めていないナットなら強い力で回せるのか?
次は舐めていないボルトを緩めてみましょう。意外としっかり噛み込みますね。ですがボルトの角にしかトルクが掛かっていないので、強い力では回せなさそうです。
それほど強く締まっていないボルトを緩める分には支障はないので、上手に使えば便利な工具かもしれません。
2つの工具でどこまで整備ができるかチャレンジ
では2つの工具を使ってどこまで整備ができるかチャレンジしてみましょう。ヘビーな整備は厳しそうなので、簡単なメンテナンスに挑戦です。
フロントフォークの突き出し量を変えてみた
フロントフォークの突き出し量を変えるためにはトリプルクランプのボルトを緩めなくてはいけません。強いトルクが掛けられるか試してみます。
意外とがっちり噛みますね。緩めることには成功しましたが、締め付けトルクを掛けると舐めてしまいそうな感触があります。
シートをはずしてみよう
残念ながらシートを外す部分のボルトは取り付け部がくぼんでおり、ソケットが入りません。こちらは作業ができませんでした。
チェーン調整にチャレンジ
チェーン調整をするためにアクスルシャフトのナットを緩めなければいけません。こちらも残念ながらアクルスシャフトのナットを緩めることはできませんでした。ですがスイングアームのアジャスターボルトを動かすことは出来たので、大きなスパナがあればチェーン調整もできないことはないでしょう。
上手に使えば100均工具でも簡易メンテナンスはできる
というわけで結論です。
“100均の工具でできるのは簡単なメンテナンスまで”
残念ながら100均工具ではなかなかキチンとした整備は難しいというのが正直な感想です。簡易的なメンテナンスであれば問題なく作業ができますが、いかんせん工具が大きいのでスペースが狭いバイクの整備には不向きでした。
工具自体は申し分なく使えるのですが、やはり整備となると適切な工具を揃えるのが一番かもしれませんね。
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投稿者プロフィール
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元モトクロス国際B級ライダーのヨシキです。
趣味は林道探検、オフロードバイクでどんな山道も散策します。
今は整備士として活躍しているので、メンテナンス、DIYでできる整備など、お役に立てる情報を発信していきたいと思います。もちろんレーサーならではのライテク記事も執筆していくのでおたのしみに。
【愛車たち】
SUZUKI RM-Z250,HONDA CR125,SUZUKI RM80L
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