現在では当たり前となっている大型バイク用品店ですが、1980年代から90年代にかけてのいわゆるバイクブーム時代には、個人商店や小規模小売店が主流だったそうです。このため、現在のように1つの店舗で様々な製品を見たり、購入したりするというのは難しかったのだそう。そうした時代から情報化が進み、実店舗を持たないネット社会になりつつある現在ですが、実物を見たり試着したりする事のできる大型バイク用品店というのは、ライダーにとって欠かせない存在になっています。
一口に”バイク用品店”とまとめてしまいましたが現在では、多くの企業が参入し、様々なバイク用品店が存在しています。一見すると同じように見えてしまうバイク用品店ですが、実は、各企業が展開する店舗毎に、その特徴や強みには違いがあるのです。
各バイク用品店の利用頻度は、お住まいの地域や利便性によるところが大きいかもしれませんが、各店舗の特徴を知っておくことで、アナタのバイクライフがよりスムーズなものになるかもしれません!また、ツーリング先での小ネタとして話題に挙げれば人気者になれる可能性も!
それでは、主要バイク用品店5社について見て行きましょう!
2りんかん
1997年に1号店がオープンした後、現在では、北は北海道、南は鹿児島まで、全国28都道府県に60店舗を展開するバイク用品店最大手です。
実店舗にこだわった販売体制をとっており、ウェアやヘルメットを試着し、アドバイスを受けた上で購入できるというメリットがあります。また、大手バイク用品店の強みを活かし、デザイン性とコストパフォーマンスに優れた”MOTOREHEAD RIDERS”というオリジナルブランドのライディングギアの販売も行っています。
また、カスタム指向のライダーにも嬉しい企業提携も行っており、例えば”丸直シート”によるシート張替えの相談なども可能です。
広域展開しているバイク用品店であるため、“2りんかん祭り”を始めとした主催イベントも豊富です。なお、イベントの詳細については、2りんかんのホームページで確認してください。
さらに、地域等に応じた店舗独自のサービスやキャンペーンも実施されています。例えば“2りんかん和光”では、4L以上のライディングウェアを取り揃えたBIGサイズコーナーを設置していますし、“2りんかん所沢”では、1万円以上のお買い物で国内無料配送という、積載能力の低いバイクでの訪問には嬉しいサービスなどを実施中です(いずれも2023年8月現在)。
南海部品
1951年創業の老舗バイク用品店です。北海道から沖縄まで、全国にフランチャイズを含む46店舗(うち、“南海部品”と名のつく店舗は33店舗)を展開しています。
ネット時代以前から展開してきた通信販売や、老舗ならではのコネクションを活かしたオリジナル製品の開発、販売など、顧客のニーズに合わせた商品展開に強みを持っています。
オリジナル商品の一端として、レースシーンなどでも活躍してきたノウハウを生かした“南海部品”の社名を掲げたブランド商品を展開しています。一例として、S:スポーツ、T:ツーリング、A:オールラウンド、R:レーシングと、ニーズに合わせたライディングギアを提供するSTARシリーズを展開しています。
主催イベントとしては、サーキット走行会やライディングスクールが豊富で、一般的な走行会に比べてリーズナブルな価格で楽しめるといったメリットがあります。
NAPS
1号店のオープンは1995年で、現在では関東を中心に東北、上信越、東海、関西、中国、四国、九州などに合わせて27店舗を展開している他、今年(2023年)9月には、相模原店のオープンを予定しています。また、NAPSは国内のみならず、台湾にも店舗を展開しています。
“NAPS”の名を冠していますが、“アップガレージライダース”を併設している店舗も多いです。
純正補修パーツとして、例えばブレーキキャリパーのシールなど、ちょっとマニアックな商品の品ぞろえが良いといった印象があります。
“オートバイを中心としたライフスタイルの提案”をテーマとして、一部店舗では、頭皮や肌をケアするメンズスキンケアブランド“BULK HOMME”などの取り扱いも開始しています(2023年7月から)。
また、今の時代に有難いサービスとして、インターネットで購入したタイヤなどの持ち込みパーツの交換、取り付けなどへの対応といったものがあります。
RICOLAND
1号店のオープンは1993年で、現在では北海道から沖縄まで、全国で28店舗を展開しています。また、今年(2023年)10月には、大分店のオープンを予定しています。
ライコランドグループの店舗は、売り場面積が広く、在庫が豊富なところが多いといった印象があります。
総合的な用品店だけでなく、パーツ・部品専門店の“MOTO GEAR”や、バイクアパレル専門店の“MOTO STYLE”など、一部の分野に特化した店舗もあり、そうした専門店舗は、他の用品店とは一線を画す高級感を醸し出すブランドショップ的な雰囲気があります。
地域に合わせたマスコットが設定されている店舗もあり、土地の特色に合わせた店舗作りが成されているという強みを持っています。なお、マスコットキャラクターの一部としては、次のようなものがあります。
・長野店:ライコちゃん(雷鳥)
・熊本インター店:ライモン(猿)
・盛岡店:土偶くん(土偶)
・CuBe宇都宮店:餃子ライダー1号(餃子)
・郡山店:坂上田村麻呂&三春駒1300(征夷大将軍)
・甲府店:甲斐輪(かいまる)くん(甲斐犬)
バイクワールド
2004年に設立された、比較的新しい用品店ですが、中部、近畿地方を中心に15店舗を展開しています。
インターネットで見る事もできる”お買い得品コーナー”は、最大で約65%OFF(税込定価比)の商品なども有り、ニーズが合えば非常にお得な買い物ができます。
また、他の大手バイク用品店に比べて、ETC車載器の取付作業などの工賃が安いといった特徴があります。別体型のETC車載器の取り付け工賃(ネイキッドタイプの車両への取り付け)を例に挙げると
・バイクワールド:8250円~
・ナップス:9000円
・2りんかん:9240円
といった具合です。
その他
中古部品や中古アパレルなどの買取、販売を行う店舗として、”アップガレージライダース”などが存在します。”アップガレージライダース”は、中古部品等の専門店であることから、独立店舗よりも、ナップスやライコランド等の店舗に併設されている場合が多いです。
新品パーツの確認と併せて、掘り出し物の中古パーツも探しに行きたい!という方は、各種バイク用品店にアップガレージライダースが併設された店舗を探してから向かうことで、1つの店舗でじっくりショッピングを楽しむ事ができるかもしれません。
投稿者プロフィール
-
BMW F900XRとDucati MonsterS2Rでチョイノリからロングツーリング、サーキット走行まで楽しむリターンライダー。
リターン後のツーリングは首都圏内での日帰りをメインとして、美味しい物や良い景色を堪能している。
ご当地"グルメ調査隊"と称してマスツーリングの企画運営なども手掛けることから、バイクの様々な楽しみ方を伝えて行く事を目標としている。
若い頃は、日帰りで埼玉-青森間を往復したことがある、 "自称"やれば出来る男。
最新の投稿
- コラム2024年10月28日ツーリングで転倒!その時の為に知っておくべき8項目
- ツーリング2024年10月19日【奥多摩】関東ツーリングライダーの聖地!おすすめスポット&グルメ(常連が解説)
- コラム2024年9月21日バイク世界最高速は400㎞/hオーバー!?バイクのギネス記録集めました
- ツーリング2024年9月16日【アナタはまだ群馬を知らない!?】魅力満載なツーリングスポット&グルメを紹介