こんにちは!元バイク屋のフォアグラさんです。
皆さんは人生最後の1台のバイクを選ぶとしたら何を選びますか?もちろん何が正解なんてことはありません。バイクの好みは人それぞれ、バイクライフも人それぞれです。
小さなバイクが好きな人、大きなバイクが好きな人、距離を多く走ることが好きな人、誰よりも早く走ることが好きな人、磨いているだけでも幸せな人、色々な人がいて色々な楽しみ方があります。
「バイクを楽しむ」という一言には、語りきれない幅広さや楽しさがありますよね。それだけに最後の1台、いわゆる「アガリ」の1台は後悔のない本当に自分の好きな1台を選びたいです。
そこで今回は125cc以下の小さなバイク、次に軽二輪から600ccくらいのミドルクラス、そして最後にはリッターオーバークラスを中心としたビッグバイク、それぞれのクラスで、このフォアグラさん自身が最後の1台にしたいなと思うバイクをいくつか挙げていきます。それでは早速一緒に妄想していきましょう。
アガリの1台 小型クラス編
ではまず125cc以下の小さなバイク。このクラスをアガリの1台に選ぶ方はとても多いですよね。
誰もが加齢によって体力は衰えます。体力だけでなく視力や空間認識力、状況判断力も落ちるでしょう。そうなってくるとやはり、身体的負担が軽くて済むこのクラスを選びたくなるというのも頷けます。
その中で特に人気なのはホンダの「スーパーカブ」です。初めて乗ったバイクがカブ、そして最後の1台もカブだったという方は少なくないでしょう。
このカブというバイクは、本当に奥が深いバイクですよね。シンプルな構造で性能も高くない、それでも多くの人に愛され、実用車としてだけでなく、大型バイクを何台も乗り継いできたような人にも愛される奥深い楽しさがあります。
ではなぜこのカブというバイクはこれほどまでに愛されるのでしょうか?自分が思うにカブというバイクは、速く走ることと見栄を張ること以外の、バイクの魅力が全て詰まっているからだと思っています。
皆さんご存知のように、スーパーカブは1950年代に実用車として発売され、全世界でなんと1億台以上も作られてきました。シンプルがゆえ頑丈で、シンプルがゆえに整備士のいない新興国でも修理して乗り続けることができる。そうして世界の人々や物資を運んできました。
このことは十分な数のバイク屋がある日本のバイクユーザーにとっても歓迎すべきことなのです。なぜかというと中型や大型バイクの整備は難しそうだけど、カブだったら「自分で整備してみようかな?」という気にもなりますよね。ちょっとバイクに詳しい人であれば、ほとんどバイク屋の世話になることなく、大概のトラブルも自分で対応できるでしょう。
そうすることで愛着も生まれやすいですし、バイクを触る楽しさというのを感じることができます。
そして加齢によって体力が衰えれば、どうしても不安に感じるのが運転そのもの。軽量な車体で取り回しは良好、足つきもよく転倒するリスクも低いでしょう。クラッチレバーもないので操作が簡略化され、より目の前の交通状況の判断に集中することもできます。アガリの1台に選ばれるというのも納得です。
さらに言うとカスタムパーツも豊富で、自分好みの1台に仕上げることもできますよね。ファンキーな高齢者仕様にするのもイケてるかもしれません。
また、税金や保険の維持費も安く、4輪の任意保険にファミリーバイク特約をつけることもできるのが、年金生活でも嬉しいです。そして浮いた分で孫に「キングオージャー」のフィギュアでも買ってあげれば、おじいちゃんの株価はストップ高です。
この125以下のクラスにはカブ以外にもアガリの1台として魅力的なバイクが数多くラインナップされています。
モンキーやグロム、新車ではもう買うことができなくなってしまいましたがオフロードやモタード、何ならスクーターもたくさんあります。
スクーターならクラッチレバーどころかシフト操作すらありませんし、近年モデルはかなりデザイン性も高くて所有欲も満たしてくれます。デジタルのカラー液晶メーターなどは近未来感があって、すごくカッコイイと思います。
まあ自分がこのクラスでアガリの1台に選ぶとしたら、やっぱりカブですかね。でも普通のカブじゃなくて、キャブレター仕様の昔のモデルがいいです。ちょっと維持は大変かもしれませんが、昔の初代ハンターカブなんか最高ですね。
もちろん今となってはパーツなどは出てこないのでしょうけど、あるものに手を加えたり、時間をかけて作ったりと、そういうことも含めて楽しみたいですね。アラフォーの今は時間に追われ整備を楽しむ余裕なんかありませんから、YouTubeマネーを溜め込んで、いつか家付きのガレージを立てて楽しいたいですね。
アガリの1台 250cc~ミドルクラス編
次は軽2輪クラスからミドルクラスあたりで妄想してみましょう。
ちなみに軽二輪というのは125ccを超え、250cc以下の排気量のバイクのことを言います。まあ一般的な250ccクラスや、150ccのスクーターなどがこのクラスに該当します。
やはり250ccや400cc、せいぜい600ccくらいまでであれば扱いやすい車種というのも多いのです。600スーパースポーツなどはちょっと例外になりますけれども、自分がこのクラスでもし1台を選ぶとしたら、カワサキのW650が良いですね。
W400とも共通の車体でパワーも控えめで扱いやすい。
新しくインジェクションを採用したW800というモデルもありますが、自分で手を入れながら乗りたいので、やはりキャブの方が楽しそうです。正直、キャブがインジェクションに勝っている点なんて一つもないのですが、ファジーな感じや、トラブルが起きた時も交換ではなく修理して乗りたい、最後の1台にはそうやって手をかけて愛情を持って接して付き合いたいなと思っています。
まあ自分はまだアラフォーなので、最後のバイク選びとなると20年後くらいになりそうで、そもそもキャブ車なんて手に入らない気もします。
とはいえWもソコソコ重いのです。もし大変ならSRと行きたいところですが、これはこれでキックが大変になるかもしれません。とすると、さらに軽いエストレヤなども素敵ですよね。やはりこういったレトロスタイルのバイクって年配の方が乗っているとサマになりますよね?
もう少しヤンチャなイメージを醸し出したいならアメリカになるでしょう。国産のアメリカンで選ぶのなら、個人的にはカワサキのバルカンが好きです。
ハーレーのような三拍子も出しやすいですし、スタイルも好みです。
ただアメリカンを選ぶのなら、ハーレーのスポーツスター1200が一番良いです。883にしてもミドルクラスと呼ぶには少し重すぎるので、ここで紹介するには少し微妙ですが・・・
今までずっと、VMAXを除いてスポーツバイクばかりを乗り継いできた自分ですが、最後の1台と考えると、レトロなものやクルーザーをイメージしてしまいます。スポーツタイプのバイクはやっぱり扱いが難しいということもありますから。
ただ、扱いにくいとか難しいとか、まあそういった理由だけではなく、最後はトコトコのんびりバイクと対話をしながら走りたいと、心のどこかで思っているのかもしれません。
自分は大型スポーツが好きですが、決してそんなに飛ばす方ではありません。それでもどこかまだスポーティな走りも楽しみたいって思っているようであれば、モタードなども良いかもしれません。
モタードはオフロードバイクをベースに、17インチのホイールとロードスポーツタイヤを履かせた、れっきとしたスポーツバイクです。
オフロードの単気筒のエンジンをそのままなので、400ccのDRZ400スーパーモタードなんかであったとしても、パワーは40馬力程度と扱いやすいものです。車体も当然軽量、シート高もホイールをインチダウンしているため思いのほか低いのです。
最後の1台にも走る楽しさというのを求めるのであれば、モタードも良いなと思います。なんならモタードは今からでも欲しいぐらいなのですが、とりあえず今のところはW 650が一番良いかなとは思っています。
アガリの1台 リッターオーバークラス編
最後はアガリの1台として、リッターオーバーを選ぶということについてです。
昨今、高齢者の事故について社会問題化していることや、その大きさと重さから非現実的な選択肢となるかもしれませんが、ここは妄想の場です。楽しく自由に行きましょう。
自分がプライベートアカウントで参加しているFacebookのコミュニティで、70代でハーレーのウルトラに乗ってらっしゃる方がいます。いつも投稿で健康体アピールをしている、イケオジならぬイケおじいちゃんです。
ちなみにウルトラというのは、ハーレーが誇る最強のツアラーです。年式やモデルに よって異なりますが、車重は約400kg!
自分もバイク屋で働いていた頃は、このウルトラとゴールドウィングの2車種だけはトラックから降ろす時にめちゃくちゃ気を使い、もう一人サポートについてもらって2人で降ろしていました。乗せる時も、ほとんど全てのバイクは走って積み込んでいましたが、エンジンの力を使って乗せていたのはこの2車種だけです。そんなバイクを70代で操る、いや凄過ぎますね。
とはいえ、多くの人にとってこの選択肢は現実的ではないでしょう。自分もこんな重量車は、もっと若い時に乗っておきたいと思います。
先ほども触れましたが、自分がやはりこのクラスで最後の1台に選ぶとしたらハーレーのスポーツスター1200です。
特に初期の白いアイアンが大好きですね。「俺はハーレーだぜ」なんていう主張を感じない白と水色の爽やかなカラーリング、メッキなどの装飾が少ないのも自分的にはむしろ好印象です。
ただハーレーって、キャブ車とインジェクション車でのスロットルのフィーリングが全然違うので、できればキャブ車の方が好みなのです。
ちなみにスポーツスターは、アメリカ製のハーレーの中では最も小さく軽いモデルですが、この1200アイアンでも256kgとソコソコ重いのです。さらに言うと256kgという数値以上に重く感じます。国産のアメリカンモデルに比べるとギュッと詰まった感じというか、体感的になにか比重が重いような感覚です。使っている材質の問題なのか、国産車は上手い設計をして軽く感じさせているのかは分かりませんが、これは多くの人が感じているポイントのはずなので、ちょっと要注意です。
重さを気にするのであれば、あえてのスポーツモデルなども良いかもしれません。
自分が先日まで所有していたドゥカティのモンスター1200は、排気量の割に非常に軽く、乾燥重量に187kg、装備重量でも213kgと、4気筒の400cc程度の重さしかありません。それでいて約140馬力ものパワーがあるので、重さというよりもパワーの方が怖いかもしれません。
低回転ではギクシャクしやすいですし、正直乗りやすいとは言えません。これでも昔のドゥカティよりはだいぶ乗りやすくなったと言われているのですけどね。
ただ。60代でイタリアンレッドのドゥカティとか、メチャクッチャかっこ良くないですか?
まとめ
バイク乗り同士であーでもないこうでもないって妄想を話す時ってほんと楽しいですよね。皆さんはどんなバイクを上がりの1台に選びますか?
今、手元にあるのは新車で買ったばかりのハヤブサなので、今から20年、できれば60歳まで乗り続けですね。20年乗ったら、20歳になったばっかりの息子に譲るというのもなかなかカッコイイのじゃないかな?なんて考えています。バイクに乗るようになるかわかりませんけれども、自分の動画を見せて、今のうちから英才教育をしていくつもりです。
そしていくつになってもバイクに乗ることができるよう、自分の健康寿命を伸ばしておきたいものです。
というわけで、今回の記事は下のリンク動画で詳しく解説していますので、こちらも是非ご視聴ください。では最後までご覧いただきありがとうございました。
投稿者プロフィール
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元バイク屋のYouTuber。
バイクライフに役立つ情報を毎週配信。
メカの話やバイク購入アドバイスはもちろん、用品レビューやバイク屋裏話まで、バイク乗りなら誰もが気になるテーマばかり。
ちなみに中身はアラフォーのおっさん。
好物はサッポロ黒ラベルとキャベツ太郎だが、子どもができて以来、ふるさと納税で貰った無糖レモンサワーで節約している。
最近、血糖値と血圧を気にしているらしい。
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